秋の夜長と言っても、私の夜は瞬く間に過ぎる。世の中の人が寝静まったことを見極めて?目をぱちくり開けて絵を描きだすのだから。
とはいえ、実際絵に集中している時間は恥ずかしいほど僅かな日もある。でもここ数日は、ゆっくりゆっくり、丁寧に丁寧にと言い聞かせても、鉛筆が速く動いて仕方が無いという集中した感触を久しぶりに味わっていた。

そうそう、絵の整理でもしようかなと、絵の重さですっかり開けにくくなった引き出しを渾身の力を出して引っ張った。奥の方に何かが絡まった。何?と思って取り出したら、以前描いたカット絵だった。あぁ、破れなくてよかった!今度こそ整理をちゃんとしよう。ごめんね、乱暴に扱って、と絵に謝りながら見てみると、ちびっ子音楽隊が下手な演奏をしている感じで、なかなか可愛いわ!と思った。これで便箋を作ろうかなと思い立った。が、パソコン操作がよく分からず、何も出来ないうちに2時間も過ぎてしまった。
ちょっと気分転換で、外のランプにロウソクを灯しに出てみる。

満天の星。ほんと、満天の星とはこのこと。雲一つない冷えた空にユーホーかと思うくらいの大きな星が瞬いていた。

ワッ!流れ星!
早すぎて願い事なんかする時間はなかった。でも、な〜んかいいことが起きそうだなとホクホクしながらアトリエに戻る。
さてそれから便箋作り続行。これは私専用の便箋。
誰に手紙を出そうかなぁと楽しみになってきた。

そして、もう夜明けが近い。
あぁ、楽しかった。
つまり、私の時間。完全自由な、完全孤独な私の時間。
結局、便箋作りは未完成のまま。そういえば、絵の整理も途中だった。まぁ、いいや、そのうち…。