初雪。水気の多い重たい雪が屋根から大きな音を立てて落ちる。それ以外は恐ろしいほどの静寂。

あたりが少し明るくなると、凍りつく寒さなのに、10羽くらいの鳥があたりを飛んでいた。何の鳥だかわからないけれど、池は氷が張っているし、餌を見つけるのは困難だろう。最近、虫でも鳥でも、生き物、動物が愛おしくて仕方がない。君たちも同じ地球で同じ時間に一緒に生きているのねって気持なのかなあ?あの日出会ったキツネは凍えていないか、野良猫はどこに行ったのだろう?と気になる。神さまがあなたにひとつだけ特別な能力を与えてあげようと言ってくれたなら、動物と話せる能力が欲しい。とびきり楽しいね、きっと。もしも、動物と話せたら、テツに、君は幸せだった?と聞けたのに。えへへ。まだ引きずってますぅ〜。

やっと雪が溶けて庭のロウバイが輝いた日、今井館長さんと津和野まで遅ればせの初詣。太鼓谷稲荷は「仕事の神さま」でもあり、感謝の気持(初心忘るべからず)で毎年行くことにしている。どこまでも仕事仕事。かわいくないですね。やはりDNAかな?祖母とそっくりなのがこの私。祖母は家庭のことよりも仕事が好きな人だったから。

「津和野に行ったら雪だと思うわよ」と館長さん。「まさかぁ〜、いくらなんでも雪はないですよ、この気温で」と言いながら、スイスイと津和野へ。津和野に入ったとたんに道路に残雪!!あれ?ウソ!雪?まだ残ってるんだ〜!!と叫ぶと、館長さんが「ほら見てごらんなさい、言った通りでしょう。」と天下を取ったかのように私を見てニタリ!へ〜、よくこんな苛酷な環境で森鴎外とかいろいろとエラい人が出たもんですね、と私もわけの分からないことを言いまして。とにかくいきなり雪が降ると大変だから早くお参りをして早く帰りましょうということになって。そのわりにはちゃんとお茶を飲んで甘酒や和菓子を買ってゆっくりした。「世の中厳しいけれど、頑張りましょう〜!」と館長さんと気合いのかけ声。気持が引き締まった良い一日だった。

家に帰ると玄関先に大きな荷物が2つ。
ひとつは智ちゃんから。大きな段ボールを開けると、なんと百本のバラが入っていた。いつも驚かせてくれる智子。生まれてはじめてだわ〜百本ものバラ。私の誕生日も智ちゃんの誕生日も1月。で、お互いにお花をプレゼントしあいこしている。何歳になろうと人からお花をもらうのって嬉しいもんね、と言って長年続けている。お礼の電話をすると、今回の花はインターネットでの産地直送。包装がない代わりに本数が多いのだそうだ。包装なんて要らない要らない!ウレシイ〜!!取りあえず20本花瓶にさした。明日、残り80本をどんな風に飾るか、それが楽しみ〜。「メグさんほど頑張る人いないから、ご褒美よ」だって。嬉しいことを言ってくれます。 

もうひとつは、ワールドフォークテ-ル研究所の古屋さんからの荷物。ほどいてみると大好きなグランマモーゼスのカレンダーが入っていた。たまたま東郷青児美術館に立ち寄り、元永定正展を見ていたらグランマ・モーゼスの絵も8点ほど展示されていたので、カレンダーをおみやげに買いましたということだった。ちょうど、来年の私のカレンダーがなくて、アトリエにひとつもカレンダーを置いていなかったのですごく嬉しかった。なんと大判のカレンダーなのに12枚つづり。ひとつの絵にひと月という豪華な作りだ。アトリエがいっぺんに春になった感じ。1月の絵は雪だけれど、それでも春を感じるモーゼスの絵。

お正月に元NHKの松井さんが、津和野出身の中尾彰氏の(大人が読む絵本)「美しき津和野」を送って下さった。故郷の津和野をスケッチし、それにエッセイを書かれた作品だ。中尾彰さんの絵は洋画だけれど、色彩が特に好きで今井美術館に置いてある画集に見入ったことがある。わざわざ送って下さったということは「恵未さんも石見を愛しているのだから、いずれ、参考にどうぞ」ということだろうか?

う〜ん…。そうかあ〜。
もしかしたら私まだ働き盛り?エネルギー出さなきゃとはわかっていつつ、応援に感謝しながらも何となく重く感じている今日この頃。でも、でも、頑張ります!お参りしてきてことですし。初心忘るべからず、ですから。