1月5日は父の命日。ちょうど1年が過ぎたことになる。
お飾りもなく、母と二人だけのこんなに静かなお正月を過ごしたのは生涯で初めてだったけれど、これからは日々の暮らしの中のささやかな幸せを見つけながら生きていこうと思う。

いたって呑気なお正月だったけれど、自由すぎるのもおかしな気分だった。

自由とひきかえの孤独には、私は慣れているし、むしろ孤独は苦手ではない。
でも、母はそうはいかないなぁ、と気遣っていたけれど、どうやらその心配は無用のようで、母は母で、自分の時間を思い通りに生きられる今後を楽しもうと気持ちを切り替えつつあるようだ。

今年はお正月の1日からずっと仕事をしている。売れっ子ではないから、今年のようにせっぱつまっているのは珍しいことで、祖母の言う『お正月から仕事をするもんはアホタレじゃ』というその『アホタレ』になってしまった。

そんな矢先に松江の伯父が亡くなった。
大好きな伯父だった。驚くほど仲がいい夫婦だったから、伯母の落胆を見るのが辛かった。
だけど、伯父のお葬式にあたり、長男の久典さんと次男の三幸さんの頼もしいこと!やっぱり男の子は違うなぁ〜と実感。二人とも都会で責任ある仕事をしていて、子どもがエラくなると親は淋しい思いをするとよく聞くけれど、伯父は、心の中では、立派に社会に貢献し、いい家庭を築いている二人を誇りに思っていたに違いないと思った。

それで、帰りの車中で考えた。うちの父の葬儀では心もとない私が喪主となり、さぞや父はお浄土に行く旅の途中でハラハラしただろうなと。
母が一人っ子。それで私がまた一人っ子。しかも私は自由業ときている。心細い条件の中で、身内の唯一の働き盛りの男、久朋君がお葬式での弔電を読む順番、その他、全部教えてくれた。それは見事な世話ぶりで、『助かったわ、ありがとう』と言うと、久朋君が『だって、すべておじちゃん(私の父)から教えてもらったこと。ずいぶん仕込まれたんだよ』と。ほんとに?…と思ってとても嬉しかったことを思い出した。哀しいこと、辛いことがあるたびに人への感謝の気持ちがひとつ、またひとつと増えていく。

それにしても男の子は母親に優しいなぁ、やっぱり。久典さん、三幸さん、久朋さん、みんなすごく優しい。私ももう少し母に優しくしなきゃと反省した。反省した矢先に、また母に憎まれ口を。反省、反省…?

ちょっと深呼吸。もう一回深呼吸。さぁ、歩こう!
おっと、忘れてた。母と一緒に〜。