巨大地震が発生してから9日が過ぎた。

ひとりひとりの人生が容赦なく津波に飲み込まれていく映像の衝撃が未だに生々しく、心から離れない。巨大な津波が上空から撮られ、その映像を私たちが見ている。体が震えた。夢ではないと思うまで時間がかかった。

被災地は凍える寒さだというのに、灯油や毛布、食料、水、薬が足りないとニュースが伝える。どんなにやるせなくても、私は暖かい場所で母と一緒にニュースを見ているのだ。違和感と申し訳なさを強く感じて…。
そのうち、原子炉の事故。神も仏も無いような残酷な災害の連続。

あまりの凄まじさに耐えられず、ニュースを見るのをやめる。が、すぐに気になってテレビをつける。その連続だ。

一方で、被災者の心の持ちようが美しくて、心うたれて…。
「亡くなった人のことを思えば、我慢しなくては」と寒さや飢え、不便さに歯を食いしばって耐え、自分よりもっと辛い病気の人を気遣う。
子供たちは、親がまだ見つからない不安を抱え、心に大きな傷を負っているというのに、「わたしに(僕に)何か役立つことありますか?」と大人に聞いて、避難所で懸命に手伝いをしている。子供たちの底知れない優しさと強さに涙が止まらなくなった。
昨日は、80歳のおばあちゃんと孫が9日ぶりに救助された。16歳の孫がおばあちゃんを気遣って毛布をかけ、ヨーグルトを食べさせ、自身でがれきを取り除いて外に出て、助けを呼んだ。最初の言葉が「中におばあちゃんがいます。助けてください」。16歳の阿部任君。一体、どんな少年なのだろう?

命がけで頑張っている消防庁、自衛隊、東電の人たち。被災地の医師や看護士。海外からの救助隊も。みんな、凄くて…。

被災地の人たちの心に、いつの日か、柔らかい日差しがさし込む日が訪れると思う。気が遠くなるほど長い時間がかかっても、いつか必ず。
その日まで、私たちはどんなささやかなことでも力になりたいと思い続け、ずっと寄り添わなくてはいけないと思う。これからの長い旅を、一緒に。