長年、否定的に思っていたパソコンを買い、せっかくだから古くなったプリンターを買い換え、ついでのこと、スキャナーも買った。一大決心で恐ろしいほどの勢いで買いそろえたというのに、デオデオで、ミッキーマウスのテレビが残り一点、19800円でセールしていて、エ〜イ、こうなったらもうどうにでもなあれ!と開き直って買ってしまった。なにしろミッキーマウスの耳がスピーカーになっているところが気に入ってしまったのだ。

  人間の生活はちょっとしたことで変わると思うけれど、機械ひとつでこうも変わるものかと驚いている。アトリエの新入り機械たちは、まあまあ活躍しているけれど、機械の操作は、慣れてくると『創作する』ことよりも楽なことに気がついてしまった。ミッキーマウスのテレビはやけにきれいに写るし、仕事から逃げる場が増えてしまって、今、これはまずい!と感じている。

 でも、これはきっと新しいことを試してみる楽しさに浮かれているだけで、そのうち、落ち着くに違いないと思う。

 大人になるにつれて、感動する心は薄れていくもの。生まれて初めて自転車に乗れた時、海で泳ぎを覚えた時、自動車教習所で初めてハンドルに触った時、初めて新幹線に乗ってひとり上京した時、などなど、そんな時はドキドキしながらも心がキラキラ輝いていたはずだ。
 思えば、私の童画家としての初仕事はどんな仕事だっただろう。情けないことに覚えていない。小躍りするほど嬉しかったに違いないのに。それほど無我夢中だったということかな?
そういえば、初めてカレーライスを食べたのは?なんてことも考えだしてきりがなくなってきた。

 そろそろ仕事に戻ろう。
せっかくキラキラの記憶が甦ったところで。