おひな様を飾った。
私が子どもの時に買ってもらった親王飾りだから、やはりレトロな感じがする。『どれがいい?』と母が選ばせてくれたのだけど、私は三段飾りより、五段飾りより、この御内裏さまとおひな様がいいと言ったのだけれど、冠や扇、刀などの小物の細工の凝りように今も感心して見てしまう。大人になっても未だにおひな様の冠をかぶせる時、ワクワクする。

おひな様を出そうと思った矢先に、大好きだった松江の伯母の訃報が届いた。去年何度も伯母と会っている。1年前に亡くなった伯父がさみしくて伯母を連れて行ってしまったのかな、と真っ先に思った。お葬式で伯母の遺影を見てもやはり実感が湧かないままだった。こうして、自分が子どもでいられる相手がいなくなっていく。辛い…。松江から帰ってから、待ちぼうけのおひな様を飾った。ひどく寂しい気持だった。でも伯母も見てくれているかな?

この頃は早朝6時には外が明るい。小鳥がいい声で鳴くものだから、その姿を確かめようと外に出てみた。あれ?鴨だ!近づくと飛び立ってしまうのでそっとアトリエに戻り、眺めていた。ニャオ、と今度はネコの鳴き声。見ると片耳を噛みちぎられたネコが私のほうを見ていた。可愛そうに、耳を噛みちぎられるなんて痛かっただろうに。ネコは池に行く予定があったのに、私が外に出たものだからベンチのところで固まっているらしかった。鴨がじっと池の中を覗き込んでいる。池を見ると赤色の集団が!小ブナだ。近所の人が小ブナを池に入れさせてねと数匹持って来られたのだけれど、知らないうちにずいぶん増えたみたいだ。池の様子を見ている鴨を、今度は別のネコが狙っている。『早く池に逃げ込みなさい』とハラハラして見守る。

しだれ梅が咲いていた。桃のつぼみも今にも膨らみそうだし、もう一歩で春、という今が一番好き。まわりの小鳥や動物たちも嬉しそう。

先日は母校の江津中学校に行った。いつものように緊張して前の夜は眠れなかった。でも、何とか時間内に話し終えることが出来た。最後のお礼の挨拶に指名された男子が『佐々木さんは話が下手だとおっしゃいましたが、全然そんな事無かったです。佐々木さんのお話を聞いて、野球をもっと頑張ろうと思いましたし、今後の人生がとても楽しみになりました』と言ってくれたのですごく嬉しかった。

今後の人生が楽しみ。いい言葉だわ〜と私のほうが感激した。
彼らの今後の人生の長さに比べたら私の今後はその半分?いえいえ、長さはどうでもいいこと。私も今後の人生が楽しみだと思って生きていこう。生きているからこそ、辛いことも楽しいことも味わえるんだものね。いい言葉をプレゼントしてくれてありがとう!