指先出ているアルパカの手袋。それをしていても手がかじかむ夜。昨夜は『お月さん見てみて。ワッカが出て綺麗ですよ』というメールが知り合いの女性から入った。空を見上げると、もやがかかっていた。そのメールを頂いた時はうたた寝をしていたのだ。時間を置いてもう一度見上げると、ほんと、凍った寒空で月が緑色を帯びた光を放っていた。綺麗だった。
冬の凍った空気の中でこそ見られる輝きだけれど、今夜はいかに綺麗な月でも、外に出るには勇気が要る寒さだ。

童画展に高角小学校の生徒が来てくれた時の写真をプリントアウトしながら心を温める。16日は高角小学校の3年生2クラスが来てくれた。校長先生から『子どもたちが童画展に行きたがっているので何とかしたいと考えています』という手紙を頂いていたので心待ちにしていた。美術館に着くなり、ひとりの男の子が『うちのお母さんがめぐみさんのファンです』と3回も言った。『よほど母親から伝えるようにと言われていたんだねえ』と月森さんが笑った。

生徒たちと対面すると、いたいた、この前アトリエに取材に来た生徒4人が!さては童画展に行きたいと交渉したのは彼らかな?その4人がかしこまって『この前はありがとうございました』と挨拶に来たのには驚いた。

さてさて、すごい騒ぎ。感想ノートにサインしてほしいという。サインしたら今度はボールペンの赤色と青色を使ってサインしてほしいという。そしてある子はタヌキを描いてくれと。それを描いたら今度はウサギの絵を描いてほしいと。
実に五十人分に近い数のタヌキとウサギとワンちゃんを描いたわけで。こんなことをしていてあの子たちはちゃんと感想を書いているかしらと覗くと、それがちゃんと書いているんだから驚き。しかもひとたび私が絵の説明に入ると、いっぺんにし〜ん。メモを取りながら真面目に聞いているからまた驚いた。

 

 

あっという間に時間が来て、さようならをしようとした時に、背中をチョンチョンと叩く者が。
なあに?と言って後ろを振り返ると、可愛い男の子が恥ずかしそうに笑っていた。『これ、読んでね』と言って小さな紙切れを私に渡してくれた。
開いてみると、可愛い車の絵が描いてあり、その横に『がんばって』という文字が。
わ!ありがとうね、と言って握手をした。嬉しかった。
校長先生が『あの子はガラスのような繊細な心をしていて、めぐみさんにあの手紙を渡すのはかなり勇気が要ったと思いますよ』とおっしゃった。

マイクロバス2台に乗った生徒たちがいつまでもいつまでも手を振ってくれていた。賑やかな可愛い声の余韻に顔がほころんで仕方がない一日だった。

また会えて嬉しかった。