梅の花が咲いた!サクランボの花が咲いた!でもまだまだ寒い!今年の私の冷え性は例年よりひどかった。膝がガタガタ震えてくるほど寒いのだから。まわりから養命酒を飲めとか、コーヒーは身体を冷やすから紅茶にした方がいいとかアドバイスをちょうだいし、そういうのをぜ〜んぶ集めて総合的に考えたメグ流冷え性解消策は、ショウガに葛根湯、そこになつめの蜂蜜漬けを混ぜたものにお湯を注ぐ。これは美味しいし、身体の中がホクホクしてくる。

でも、あと2割という今が私の一番好きなところだ。描写が細かいので、描いても描いてもどこを描いたか見えない時が苦しい。全体の色が見えるととたんに元気が出てくる。10メートルは離れて見よ、というけれど、そんなの夢のまた夢。
小さなアトリエの中を、角度を変えて眺めてみる。さてこれからどう味付けしようか。人によって、スケッチをするのが好きで色づけは嫌という人、仕上がったらもう興味がないという人もいるけれど、私は断然色づけが好き。色を作り出すことが何より好きだし、それに仕上がったら、もちろん手放したくはない。しつこいというか、執着するというか、仕上げた絵と別れを惜しむ時間は絶対に私には必要なのだ。
だから、6月のオープンに間に合えばいいのだけれど、額装、絵の撮影、次の仕事のこと、それに別れを惜しむ時間を考えると何が何でも3月末までに仕上げなければならない。

たぶん確実に間に合う。この確信の中で、最終仕上げのこの時間をかみしめ、味わい、慈しんで描いている。最も幸せなひと時だから。
アトリエには、母も犬のテツもめったに入らない。入っちゃダメ、とは一度も言ったことはないけれど、家族として気を使ってくれているのだろう。母もテツもアトリエに来た時はまるでお客様のように、かしこまっているからおかしい!深夜のアトリエはかすかな風の音さえ聞こえる静けさ。ふと思い出に浸る自由もある。ケケケ、と笑う自由も、泣く自由もたっぷり。

さて、そんなことばかり言っていないでそろそろ仕事に戻ろう。