桜江の民話「火たきスズメ」他「えんこうまつり」「甘南備寺の鹿」を描くことになった。

桜江町(江津市)に舌切り雀の原型になったお話が残っているというのは、おぼろげに知っていた。絵本として子どもたちに残しておきたいという依頼だけれど、地元に伝わるおはなしの絵を描くのは「人麻呂とよさみ姫」以来だから、すごく嬉しかった!

まずは桜江村史に載っている「火たきスズメ」の原文を読んだ。旧カナなので読みづらく、これはもっと簡単に子どもに判りやすく文を直さなければならないと思っていた。ところが現代カナに直して改めて読んでみると、あれ不思議!読みにくいどころか、めちゃくちゃ面白かった!リズムがあり、石見弁丸出し状態だけれど、まるで踊りだしたくなるような愉快な文章なのだ。書こうにも書けないような見事なお話で、昔のどこのどなたが書かれた文か判らないけれど、これはなるべく原文を変えずに進めようと決めた。今に伝わる「舌切り雀」よりももしかしたら、さわやかで楽しいかもしれない。それにしても、有名な昔話の原文が桜江町にあった(桜江町の山里がモデル)というのは大変な文化だと思う。

他には「えんこうまつり」「甘南備寺の鹿」の二編が加わり、合わせて三編のお話で構成する。
ほぼラフスケッチを仕上げ、会議でオッケーをいただいたところ。

どれもいいお話で、描くのが楽しみ〜♪
(一世帯に1冊は持っていてほしいという勢いで描きますから、ご期待下さい!)

ところで、ここ数日間、続けて「カレンダーは作らないの?待っているのに」と言われ…。12月だもんね。時間さえあれば、絶対に創りたいのだけれど、今回も断念です。でも、そうして待っていてもらっているということ。相当に焦るけれど〜感謝します。来年は前半に「火たきスズメ」を仕上げ、後半は今井美術館でハワイの童話集の絵も含めた原画展の予定です。しばらくは、カレンダーより、童話集の絵を是非是非見てください♪ガンバリマスから!

さて、少し前の4日には、今井館長さんと、ナント、(ナント、というほどでもない?)神戸のルミナリエを見に行ってきまして。日帰り九州バス旅行のメンバーの方々と一緒に、団体バス旅行で〜。車中が楽しかったから案外あっという間に神戸に着いた。

神戸は何度か行ったけれど震災以降、初めて行った。震災の日と母の緊急手術日が同じ日だった。その日の朝、父が私を起こした。「メグ!起きてみろ!神戸が大変なことになっとる!」って。テレビを見て思わず「お父さん、これ本当の映像なの?」と聞いたほど、現実の映像とは思えなかった。申し訳ないけれど、私には神戸の地震以上に母の命のほうが大事だった。生きた心地がしない毎日だったから、当時の地震の報道をあまり覚えていない。でも、ルミナリエを見たとき、いえ、神戸の街を見たとき、あのニュース映像の神戸を思い出して胸が熱くなった。ルミナリエの光は追悼と復興への元気づけという意味だと知っていたけれど、人の願いがこもった光の束が、何も出来なかった私にはひどく眩しく感じられた。

そこへ行く途中でビルとビルの間にまあるいお月さんが出ていて、思わず写真を撮った。田舎で山越しに見る月とまた別人のお月さんだ。都会のお月さんも綺麗だった。

そしてホテルへ帰る途中で、館長さんが「メグさん、早く来てごらんなさい。メグさんが好きな人たちがいるよ」と。
何々?と行ってみれば、南米のミュージシャンがストリートパフォーマンスをしていた。いいリズム!いい声!ああ、神戸に来てまでペルーの人に会うとは、やっぱりマチュピチュが私を呼んでいるわ!
勢いでCDを買った。コンドルは飛んでいく…いいな。オカリナの音が神戸の街にやけに似合っていた。花祭りと言う曲もよかったなあ〜。

館長さんといっぱい話をした。えへへ。内緒話!ていうかぁ〜、夢の話でございます!とにかくマイナスな話はしない。どんな場合も前向きな話。そうでなくちゃ、この世の中生き抜いていかれませ〜ん。