1月31日。無事に童画展が終了した。
まずは長期の展覧会に関わらず、年末とお正月を除いてずっと開館して下さった今井館長さんと、美術員の月森さんに心からお礼を言います。ありがとうございました。

30日。終了ギリギリに東小学校の3年生、4年生が来場。合わせて50人くらいだから少子化の問題は深刻だけれど、子どもたちはみんな元気そのもの。挨拶を済ませるや否や、『タヌキを描いて』『キツネを描いて』と言ってズラリと並んだのでビックリ!さてはこの前の高角小学校のお友達から聞いたのかな?私は高角小と東小のみんなへの動物の絵をどれくらい描いたのかなあ? とにかくすごい量だ。でもちっとも苦痛ではなかった。タヌキ、キツネ、ウサギ、ワンちゃん、ライオン、キリン、ゾウさんなどをさらさらと描いてみせれば、うわ〜い、すご〜い、と喜んでくれるのだから、絵を描けるのって得だなあ〜。めがねがなかったので殆ど見えなくて困った。めがねがあればもっと上手いよぉ〜と言いたかったわ、実は。
子どもたちはどんな感想文を送ってくれるのだろう。(この一週間前に東小学校の田中校長夫妻が来場。田中校長先生は実は同級生なので、きっとみんなが来られるように努力してくれたのだと思う。)

その日、もとNHKの松井さんが広島から来て下さった。松井さんが定年退職をされてどれくらいたつだろう。思えば私が24歳の頃だ。松井さんはあるお店で私の絵を見て訪ねて来て下さった。すごく興味を持たれたということだった。それ以降、東京での個展にも、今井美術館での個展にも全部来て頂いている。5年前の今井での個展にも大雪の中、広島からバスで来て下さって、有り難いやら申し訳ないやらだった。あれからずいぶん長いこと連絡がなかったというのに、突然、伺いますのでと連絡があった。東小学校の子どもたちを見送り階下に降りると、毛糸の帽子をかぶり、重たそうな紙袋を持った松井さんが、やっとたどり着いたという様子で椅子に座り、館長さんと話していた。
『まあ、松井さん。ようこそ』
屈託のない優しい笑顔は全くお変わり無くて。『松井さん、その荷物、ずいぶん重たそうですねえ』と言うと『メグさんへのお土産ですよ』と言って次から次にいろんなものが!中に俳句集が3冊。松井さんは教育テレビで俳句を担当した時に興味を持たれ、今では自身の俳句集も出しておられる。心にしみる俳句集だ。日本国中を回り、寝袋で寝たりして、山頭火のごとくの生活。頂いた松井さんの句集を見ると、経歴のところに『東京大学、美術史卒』と書いてある。ほう〜、なんてこった!(ごめんなさい。あまりにも山頭火のような自由人の風ぼうで)翌日は思いつくままどこかに寄りながら広島に帰ると言っておられた。感謝という言葉ではとうてい表現出来ないほど嬉しかった。

31日。最後のお客様は1才半の女の子だった。女の子というよりも赤ちゃんに近い。泣きだした時に私の絵を見せると泣き止むのだそうで、叔母にあたる人が抱っこして来られた。可愛いリュックサックを背負った女の子は、やけにじっと絵を見ている。抱っこしてもらっているのは甘えているのではなくて、絵が見えないかららしい。2時間。その子はじっと絵を見ていた。普通はあの年ならぐずりだしても不思議はないけれど。途中でリュックからストロー付きのお茶を出してこれまた静かに飲んでいて、淑女のよう。ここにいなさいと言うと1日でも大丈夫な感じなので思わず笑う。最後のお客様としては最高のお客様だった。

何とも言えない充実感が身体中に広がっている。ありがとうと何百回言っても足りない。最後に天国の父とテツへ。見守ってくれてありがとう。そして、元気に毎日サポートしてくれた母に心からありがとう。